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移住者体験談

青山 友紀さん/千葉から山形へ移住

音に溢れた土地へ

青山さんは千葉県出身。小さなころからアナウンサーに憧れていて、大学卒業後に山形放送でその長年の夢を叶えました。県外出身の青山さんは、地元の人から「こんなところまでどうして来たの?」、「山形には何もないよ」という言葉を投げかけられます。でも、青山さん自身、山形での暮らしに不便を感じたことはないのだとか。もともと、どこに出かけても「ガイドブックに載っていないものを見つけたい」と、その場所の魅力を自分の目で見て確かめたいタイプ。実際に、ふらりと山形の町並みを散歩してみても、いつも小さな出会いや発見に感動するのだそう。
そんな青山さんは、「山形は音に溢れた場所」と語ります。山形に来てすぐ、カエルの鳴き声の美しさに心を打たれ、みずみずしい野菜を包丁で切る音ひとつとっても、どれも都会で聞くものとはまったく異なる音を奏でるのだそう。「山形ならではの音ももちろん、山形は自然とさまざまな音に耳を傾けたくなる環境です。ここに来てから五感が研ぎ澄まされたような気がします」という青山さんは、いたるところから溢れる音に敏感に耳をすませています。

「モノ」ではなく「人」に溢れた土地

青山さんに山形での暮らしを楽しむためのコツを聞くと、「『田舎だから』、『都会だから』といった自分のなかの固定概念を打ち崩すこと」と答えてくれました。もし、県外出身者が山形に「ひとりで自由に生きられるところ」といった既存のイメージを持ってやってきたとしても、そこには大きな隔たりがあります。すでに形成されているその土地のコミュニティは親密なものであり、そこに受け入れられないと孤立してしまうこともあるはず。田舎暮らしの厳しさも受け入れた上で、一種の覚悟を持つことが大切なのです。
しかし、だからこそ「モノ」が好きな人ではなく、「人」が好きな人にはぴったりな土地でもあります。

温かな人柄の背景に

山形の人柄として、よく「助け合いの気持ち・おもてなしの文化」があると言われます。青山さんは、冬になると雪にはまってしまった車をみんなで協力して助けている光景を見て、「山形に住んでいれば、厳しい状況に何度も遭遇する。一人では生きていけないからこそ、『お互い様』の気持ちが根付いているのではないか」と考えたといいます。だからこそ、青山さんも毎日の挨拶や「ありがとう」の気持ちを、心を込めて相手に伝えることを大切にしています。

「これがあるんだ」というたしかな魅力

「なにもない」というとマイナスのイメージを持ってしまいがちですが、青山さんは「山形は外から入ってくるものが少ないからこそ、むしろ魅力的なものがいまだなお残っていてくれるのでは」と語ります。各地に古くから伝えられてきた在来作物やその文化も、標準語にはない温かみを含んだ表情豊かな方言も、どれも胸を張って誇れること。都会はモノで溢れているけれど、無いものもたくさんあるということを、青山さんは山形で暮らして改めて感じました。「山形に暮らす上で、あれも無い、これも無いと嘆くよりも、『これがある!』と言ったほうが、楽しく過ごせるんじゃないかと思うんです。」青山さんは今日もまた、新たな感動と出会い、その感動を多くの人に伝えています。

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