移住者体験談
佐藤 仁敬さん・麻さん/宮崎県・山口県から長井市へ移住
昔から農業や田舎暮らしに興味
仁敬さんは宮崎県出身。農業とは縁のない家庭に育ちましたが、祖父母のそばにいたためか昔から田舎暮らしに憧れがありました。料理好きが高じて有機野菜に興味を持ち、大学時代に暮らしていた東京の農園で働きながら有機農法を学んだ。
奥様の麻さんは山口県出身。元々、農業に興味があり独身時代にはNGOのツアー等で日本各地を訪れ田舎暮らしを体験していました。
様々な人との縁に導かれ辿り着いた地
2006年に福島で開催された有機農業の大会で、長井市の方(仁敬さんのお兄さんの知人)と出会い、山形への移住を誘われました。その後、長井市伊佐沢地区で有機農法の実践者と運命的に出会い、その方が経営している蕎麦屋を手伝いながら農業や蕎麦打ちを学びました。
2009年に結婚。この頃から麻さんとともに地元の素材を使った菓子製造業の加工所「よっちゃん堂」をスタートさせました。お菓子を作り販売する事を思い付かせてくれたのも産直に商品を卸している地元のおばあちゃんでした。
2011年の震災後に、子供達や将来の事を考え今の住居を購入し、友人の大工と一緒に自らの手でお菓子作りの工房も作るなど、住居のリフォームを行っています。こうして出会った多くの地元の方々と築いた関係が今でも大きな恩恵をもたらしています。
自然豊かな環境
無理をせず自分達らしい暮らし
「現在は、自宅近くの田畑で水稲・畑作(そば・大豆)をしながらお菓子の製造と販売をしています。収穫したそば・大豆はお菓子作りにも利用します。最近では養蜂も始め、ゆくゆくはハチミツを使ったお菓子も作っていきたいと考えています。
手の空いた時間には、木こりの仕事など地域の方の手伝いをしながら交流や情報交換をしています。
仕事に追われるだけの毎日ではなく、自分達の生活も充実させながら、地域ともほどよいバランスを保ちながら、ゆっくりとした田舎らしい暮らしをしています。」
工房での作業
やりたい事が次から次へと溢れ出す
「山形ならやりたい事が出来る!という強い気持ちを持っている佐藤さんご夫婦には、夢や目標が沢山あります。暮らしの中に仕事があるという理想のもと、季節感のある食べ物や薪ストーブなどさまざな面で自給率を高めること、地域で耕作放棄された土地を蜜源栽培として活用し養蜂を拡大すること、サマーキャンプを開催し子供達に農作業を通して田舎暮らしを体験しながら思いっきり遊ばせてあげること・・・。農業や田舎暮らしは決して一人ではできません。美味しく環境によい農業を実践するためには、地域の理解と協力が必要です。土地や地域の方々と共存し、自分達の理想とする生活を送っていきたいと考えています。」
自宅での養蜂