インタビュー

CASE

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集中して制作するには非常にいい環境です

山形市 ものづくり

藤原泰佑(ふじわらたいすけ)さん|画家

群馬県前橋市出身。東北芸術工科大学卒業。千葉県で就職後に、絵の制作環境として山形がふさわしいと感じ、移住。以降、山形市、東根市、村山市、大江町での暮らしを経験し、現在は山形市に拠点を置く。寒河江市にあるセレクトショップ「Living&Art ひと日」で働きながら、県内外で絵の展示を行う。二児の父。

■ 山形での暮らし
【最初の山形の印象を教えて下さい】

東北芸術工科大学を選んだのは、あえてまったく知らないところに行って制作できるほうがいいんじゃないかと思ったからなんです。実際に住んでみると、それぞれの市町村で特色がハッキリしているのがおもしろいと感じました。隣の市に行っただけでまったく違う文化や歴史がある。それはすごく魅力的なことだと思います。
群馬はからっ風といって乾燥した風が強いんですね。体感温度でいうと、山形より群馬のほうが寒いように感じるぐらいです。
人と自然のバランス関係がいいなとも思っていて。どこにいても山に囲まれているせいか、山形の方は潜在的に自然に対しての畏敬の念みたいなものを持ちながら生活されているように思うんです。その思慮深さにも居心地の良さを感じているんですよね。


【山形を絵の制作拠点に選んだ理由はなんですか?】

例えば大きな作品を制作するのには、それなりの広い場所が必要です。その面で山形は広いスペースを比較的安い家賃で借りられるのが大きなメリット。村山市に住んでいたときには、一軒家なのに家賃が3万円でした。外からの刺激もあまりないので、集中して制作するには非常にいい環境です。
それに加えて、人との繋がりも理由ですね。現在働いている「Living&Art ひと日」の社長とは大学院のときの修了制作展に来てくださったのがきっかけで出会いました。卒業後もずっと気にかけてくださって、今も制作をしながら働ける環境をサポートいただいています。山形の方は、絵を仕事にしていることをおもしろがってくれる人が多い気がします。制作場所を貸してくださったり、「展覧会をするならあそこがいいよ~」と教えてくれたり。そういう人の温かさも山形の良さだと感じています。


【お気に入りの場所はありますか?】

特別ここ! というわけではないのですが、温泉は大好きです。子供が生まれる前は、ほぼ毎日、日帰り温泉に行っていました。下の子が0歳なので、もう少し大きくなったら連れて行きたいですね。


■ 今後のこと
【これから山形でやってみたいことはありますか?】

絵の展覧会をするときには東京や群馬が多いので、山形で描いた絵を山形の方に見ていただける機会を増やしたいです。その中で山形を拠点に制作されている方たちとの関わりを深めていけたらいいですね。


■ 移住者へのメッセージ
【移住を考えている人にアドバイスをお願いします】

まずは何度か通ってみるといいかと思います。雪の心配をされる人が多いと思いますが、山形って実は夏もすごく暑いじゃないですか。そういうのって意外と盲点だったりすると思うので、本当に暮らしていけるのかを一度体験してから移住を決められるといいのではないでしょうか。

(R5.5月)

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